こんにちは!たいたいです。
今回は、退職して駐在妻になる方向けに「準確定申告」について自身の経験をふまえてご紹介します。
とても簡単に手続きできたので、これから海外帯同する方の参考になれば幸いです。
海外帯同予定の駐在妻が確定申告をする3つの方法
海外帯同予定の駐在妻が確定申告をする3つの方法について、前回の記事でご紹介しました。
- 出国前に準確定申告をする
- 納税管理人を選任して、確定申告の時期に代理で申告してもらう
- 日本に帰国した時に還付申告をする(5年以内)
↓前回の記事
ここからは、その中のひとつ「準確定申告」についてご紹介します。
準確定申告とは
「準確定申告」とは、確定申告の時期以外にする確定申告の方法です。
年の途中で退職した場合、会社で年末調整をしてもらえないので、退職した翌年の2月~3月に自分で確定申告をします。
しかし、翌年の2月~3月にはすでに海外に引っ越している場合は、通常の確定申告をすることが難しいです。
そんな場合、出国前に「準確定申告」をすることで、払いすぎた所得税を還付してもらいます。
退職→海外渡航までの状況(参考程度に)
その方の退職状況やその後の状況によって変わってくるので、参考までに私が退職した時の状況です。
- 配偶者の海外駐在に帯同するために退職
- 当初は、退職から1ヶ月後に帯同予定(実際にはコロナでかなり遅れました)
- 退職後は、専業主婦になり、他に所得が発生しない
準確定申告を選んだ3つの理由
準確定申告を選んだ理由は、以下の3つです。
出国前に手続きが完了する
準確定申告は、必要な書類がそろっていればいつでも申告ができます。
出国前に出来る手続きは済ませておきたかったので、準確定申告を選びました。
家族に手間をかけなくてすむ
準確定申告なら、自分で手続きができます。他の人に頼む必要もありません。
親に納税管理人になってもらい、翌年2月~3月に確定申告に行ってもらうこともできましたが、年齢的にパソコンが苦手なので海外から遠隔で確定申告の指示をするのは難しいし、手間をかけてしまうかなと思ったので、納税管理人を選任する方法はやめました。
忘れない・書類を紛失する可能性がない
5年以内に帰国する場合は、帰国時に還付申告をすることができます。
ただ、私は忘れっぽい&引越しで源泉徴収票をなくしてしまうかも・・・と思ったので、帰国時に申請する方法はとりませんでした。
準確定申告であれば、出国前に手続きができるので忘れないし、書類をなくす心配もありません。
以上が、準確定申告を選んだ3つの理由です。それでは、実際の手続きを見ていきましょう。
準確定申告に必要な書類
準確定申告に必要な書類は、次の通りです。
- 確定申告書(←税務署にあるので、当日記入します。記入の仕方も教えてもらえます)
- 源泉徴収票(退職した会社から送られてくる)
- マイナンバーカード or 番号確認書類(通知カード・マイナンバー記載の住民票等)
- 身元確認書類(免許証・パスポートなど)
- 認印
- 還付金の振込口座が確認できるもの(通帳)
- 控除対象となるものがあればその書類(保険料など)
準確定申告ができる時期
必要書類が揃っていれば、いつでもできます。出国するまでに税務署に行きましょう。
私の場合、源泉徴収票が届くのが出国ギリギリになりそうだったので、「海外転出届を提出した後でも、出国日以前であれば準確定申告はできるのか?」を聞いてみました。
国税局電話相談センターでは、「転出届提出後であっても、出国前であればできます」と回答をいただきました。
理由としては、税務署と区役所は別機関なので海外転出届は関係ないとのこと。
しかし最寄りの税務署では、「マイナンバーが必要なので、海外転出届けを役所に出す前のほうがいい」と言われました。
どちらが正解かは分かりませんが、準確定申告にはマイナンバーを確認できる書類が必要なので、転出届けを出す前に、税務署で準確定申告をすることにしました。
準確定申告の手続き場所
準確定申告は、ご自身が住んでいる地域を管轄する税務署でできます。
「〇〇市 税務署」と調べると、税務署の所在地や管轄区域が出てきます。
準確定申告の実際の手続き
準確定申告は、インターネット申告が出来なかったので、税務署で手続きしました。(2020年時点)
事前予約
税務署に行って手続きをするには、面談相談の事前予約が必要です。
管轄の税務署に電話をして、相談日時の予約をします。
この際、相談内容(海外転出の為、準確定申告をすること)と名前や住所などを質問されました。
あとは、空いている日時を教えてくれるので、希望日時に予約します。
また、手続きに必要な書類もこの時に丁寧に教えていただけます。
国税局電話相談センターよりも所轄の税務署の方のほうが、実務に精通されているのか、分かりやすく詳しかったです。
税務署で準確定申告をする
予約した日時に、必要書類を持って税務署に行きます。
受付窓口で、予約していることを伝えると個別ブースに案内されます。
確定申告の時期でもなかったので、混雑もなく待ち時間もありませんでした。
個別ブースでは、税務署の方に確定申告書の書き方を一つずつ教えていただけました。
所得と収入の違いや控除について何も分からなくても大丈夫です。
控除額や税額については税務署の方がパッパッと計算していただけるので、言われた数字を記入するだけ。
すべて記入がしたら、捺印。最後に申告書の控えがもらえます。
「確定拠出年金の拠出額はどこに記入するの?」「退職金も含まれる?」など悩んでいただので、税務署の方に教えていいただき、とても助かりました。
税務署での手続きは30分もかからなかったのでとても簡単でした。あとは、還付金が入金されるのを待つのみ。
還付金はいつ・どうやってもどってくる?
所得税の還付金は、確定申告書に記入した銀行口座に振り込まれます。
あくまで私の場合ですが、税務署で書類を提出してから約3週間で振り込まれました。
振込手続きが行われた後には「国税還付金振込通知書」というハガキが実家に届き、振込先や金額・振込開始日などが記載されていました。
で、実際いくら所得税が戻ってきたのか?
出国前に準確定申告をして約2万円が戻ってきました。ちょっとしたお小遣いになるので嬉しいです!
私の場合、年度が替わってすぐに退職しているので、夏や秋ごろに退職する方はもっと多いかもしれません。
準確定申告の注意点
申告する年度の所得が確定していること
退職後、バイトをする方や他の収入がある方はご注意ください。
準確定申告後に、日本国内で所得が発生する場合は再度確定申告が必要になる場合があるようです。
源泉徴収票
退職後、すぐに渡航予定の方は、源泉徴収票が間に合わない場合があります。
私が勤めていた会社だけかもしれませんが・・・
会社での退職手続き時に、「源泉徴収票は3週間ぐらいで送ります」と言われましたが、待てども暮らせども届きません。電話で催促してもなかなか届かず、
実際に届いたのは、7ヶ月後!! いや~ 勤めてた会社のルーズさを分かっていたけどここまでとは。
コロナで渡航が遅れたので気長に待てましたが、予定通りの渡航なら間に合っていませんでした。
退職後すぐに渡航する方は、源泉徴収票がいつ届くのかを確認しておきましょう。
時間が掛かりそうな場合は、納税管理人を選任して確定申告をしてもらう段取りをしておくといいでしょう。
まとめ
今回は、「退職して駐在妻に。準確定申告で所得税が戻ってきた!体験談」についてご紹介しました。
確定申告について詳しくない方でも、税務署の方が丁寧に教えてくださるので心配いりません。
思っている以上に簡単な手続きで、お金が戻ってくるので、会社員を辞めて海外に行く方はぜひ準確定申告をしてみてくださいね!