日本で免税が受けられるのって外国人旅行者だけなんじゃないの?とお思いの方。
実は、一定の条件を満たせば、日本人でも日本で消費税10%を払わずに買い物ができるのです。
今回は、一時帰国時に免税が受けられる条件を詳しく紹介します。
- 免税で買い物できるのはどんな人?(対象者)
- どこのお店が対象なの?(お買い物する場所)
- 免税で何が買えるの?(対象物品)
- 免税を受けるための条件とは?(購入金額・国内使用の可否など)
この記事を読むことで、「あなたが免税の対象者になるか?」や「購入品の条件」を確認できます。
免税で買い物できるのはどんな人?(対象者)
日本人でも「非居住者」であれば免税で買い物ができます。では、「非居住者」とは?
観光庁のホームページでは下記のように定義されています。
1.外国にある事務所(日本法人の海外支店等、現地法人、駐在員事務所及び国際機関を含む)に勤務する目的で出国し外国に滞在する者
2.2年以上外国に滞在する目的で出国し外国に滞在する者
3.[1]及び[2]に掲げる者のほか、日本出国後、外国に2年以上滞在するに至った者
4.[1]から[3]までに掲げる者で、事務連絡、休暇等のため一時帰国し、その滞在期間が6か月未満の者
出典:観光庁ホームページ (免税店とは|消費税免税店サイト (mlit.go.jp)
簡単にまとめると、
- 海外にあるオフィスに勤めるために海外に住んでいる人
- 海外に2年以上滞在する予定の人、または2年以上滞在した人
かつ
- 一時帰国の期間が6か月未満
2年以上海外に滞在(予定)している日本人が一時帰国する場合は、おおむね当てはまると思います。
ただし、短期留学の場合や、出産等で日本に帰国し6か月以上滞在をする場合は、対象外となります。
どこのお店が対象なの?(お買い物する場所)
免税を受けるためには、『免税店』の許可を受けた店舗で購入する必要があります。
店頭に『免税店』『TAX FREE』と書いた看板があれば免税店です。
- ドラッグストア(マツモトキヨシ・スギ薬局など)
- 家電量販店(ヨドバシカメラ・ビックカメラなど)
- 衣料品店(ユニクロなど)
- 百貨店(高島屋・大丸・伊勢丹など)
- その他、化粧品店やスーパーなど色々あります
上にあげた例の中でも、店舗によって免税対応していない場合があります。
私も、大手薬局だから免税できるだろうと思い込み近所の店舗に行きましたが、まさかの免税対象外店舗でした。
ホームページなどで確認してから店舗に行くことをおすすめします。
免税で何が買えるの?(対象物品)
免税対象物品は『通常生活の用に供される物品であること』とされており、食品・家電・衣類など免税店の取扱商品で、自分で使うものであれば、免税で購入できます。
ただし、事業用や販売用に購入する場合は免税対象外となります。
【注意!】免税で購入できても、
- 日本国外へ持ち出しできないもの
- 渡航先の国で持ち込み制限されているもの
があります。せっかく買ったのに空港で放棄しなくていいように購入前に確認必須です!
例:お酒○リットルまで・タバコ○○カートンまで・危険物など
免税を受けるための購入条件は?(購入金額・国内使用の可否など)
それでは、免税を受ける為の購入条件をみていきましょう。
まず、免税販売の対象となる物品は『一般物品』と『消耗品』の2つに分けられます。
- 家電製品
- かばん
- 靴
- 衣料品
- 時計
- 宝飾品
- 民芸品
- 食品
- 飲料
- 化粧品
- 医薬品
『一般物品』と『消耗品』に共通する購入条件として、所定の免税手続きを購入当日にすること・事業用 販売用でないことがあります。
また『一般物品』『消耗品』それぞれに条件がありますので、表にまとめました。
一般物品 | 消耗品 | 同時購入 | |
例 | 家電・衣料品・かばん・靴・宝飾品 | 食品・化粧品・薬・お酒・たばこ | 一般物品も消耗品とみなされる |
購入金額について | 5千円以上 | 5千円以上、50万円以下 | 5千円以上、50万円以下 |
特殊包装 | なし | あり | あり |
日本国内での使用 | 可 | 不可(開封できない) | 不可(開封できない) |
国外への持ち出し | 必要 | 必要 30日以内 | 必要 30日以内 |
食品や化粧品などの消耗品は出国まで開封・使用することはできません。
消耗品を免税購入すると、特殊な袋に入れられ、開封したことが分かるシールで封印されます。
反対に、一般物品は日本にいるうちから使用できます。(出国時には購入物品の携帯必要)
特殊な袋に入れられることもないので、購入後すぐに使用可能です。
『一般物品』と『消耗品』を合算して購入した場合・・・
『一般物品』も『消耗品』とみなされ、日本国内で使う事ができません。
日本で使いたい一般物品(服やカバン等)は、消耗品と分けて購入してください!
一時帰国前の方へ 注意点
帰国時に入国スタンプを押してもらいましょう!
免税を受けるときに「非居住者」であることの確認のために、パスポートに入国スタンプ(入国の証印)が押されている必要があります。
日本の空港に到着したら、入国審査の時に自動化ゲートを通って、そのまま「あ~疲れた。早く帰ろ~」と有人のゲート横をスルーしないようにご注意ください。
入国スタンプがないと免税を受けられない可能性があります。
まとめ
今回は、日本人が一時帰国で免税を受けるための条件(対象者・場所・購入条件)をご紹介しました。
次回は、具体的な免税手続きについてご紹介します。